初釣りではなんとしてもボウズを避けなくてはなりません。
手堅く、縁起良く2022年を迎えたい。
しかし数日前、全く同じことを考えて2021年の釣り納めに臨み、苦汁を嘗めていたのです。
そのターゲットはカマス。
フライなら簡単に釣れるとたかを括っていた相手です。
12月29日の早朝、令和3年の締めくくりに南房総の漁港へ。
目的地に着いたのは日の出直前。
しかし、この日は驚いたことに3名のフライフィッシャーがすでにロッドを振っていました。
そして、その人たちはかなりここのカマスを熟知している様子。
入れ食いです。
途切れることなくバンバンカマスを釣り上げています。
一方、こちらはというと、ごく稀にかかる程度。
ベストポイントから外れていたとはいえ、明らかに自分だけ釣れていませんでした。
ここまで腕の差が釣果に表れるとは。
キャスティングには問題無かったはず。
キャス練だけはしているので飛距離に大きな差はなかったし、リーダーもある程度キチッとターンしていました。
フライパターンは明らかに準備不足。
ベイトサイズにマッチしていなかったのも敗因の一つです。
ただ、最大の違いは他にありました。
タナ取りとリトリーブ。
「海フライの本」でその重要性は理解していたつもりですが、全くできていませんでした。
皆、リトリーブしやすいように大きくて深めのラインバスケットを使っていました。
市販のものではなく、プラかごから自作したものを使っている人もいます。
また、正確なカウントダウンのためでしょう、タイマーが鳴る音も聞こえます。
一方の自分はといえばカウントダウンは頭の中で。
しかも数えたり数えなかったり。
ラインバスケットを使わなかったせいで、大切なラインを牡蠣殻で傷める始末。
リトリーブもぎこちなくてヘタクソとあっては釣れないのも納得です。
この日ほどもっと腕を磨かなくてはと痛感させられたことはありませんでした。
そして迎えた令和4年。
初釣りは1月2日でした。
元日の深酒が祟りやや出遅れましたが、今回はフライをしっかり準備してラインバスケットも使いました。
しかし、この日は状況が打って変わって、かなりカマスたちの反応が鈍い。
自分だけが釣れなければ悪いのは腕ということになりますが、幸いなことに前回見かけた凄腕フライマンも来ていて、渋いと言っていたのでカマスの活性はだいぶ低かった様子。
それでもその人は、周囲のルアー組含めてヒットの無い中、ポツポツと釣り上げていましたが。
あらゆる状況に対処できるスキルというものを身につけなくては。
では、ワタシの2022年初釣りの結果はというと、辛うじてボウズは逃れたのです。
ゼロとイチの違いは果てしなく大きいので、ひとまずはホッとしました。
そして、カマス2連敗を機に新年の抱負も決まりました。
「現場百遍」
新年の抱負なんて年の瀬にはすっかり忘れているのが常ですけど、万年ビギナーを脱するためにも、今年は近場のフィールドに通ってスキルを身につけたいと思います。