トラウトフェスタ 2019

先日、12月8日に川越水上公園で開催されたトラウトフェスタ2019に行ってきました。

今回初めて参加したんですが、道具好きにはたまらないイベントですね。

ショップでは手に取ることさえ恐れ多い10万円オーバーのフラッグシップロッドを取っ替え引っ替え実際にキャスティングできる機会はそうありません。

しかも今回は各社ニューモデルが目白押し。

ルーミスのNRXプラス、スコットのセクター、LOOPの7Xなどなど。

トラウトフェスタはロッド以外にも色々と展示されてますが、今回は中~高番手ロッドの振り比べを中心にレポートしたいと思います。

ただ、大前提として現代のハイエンドクラスはどれをとっても間違いないものばかりです。

あとは使い手の好みや腕前、経験などでベストロッドが決まると思うので、あくまでフライを始めてまだ数年の駆け出しの戯言として受け取っていただければ幸いです。

左からNRX+ LP、NRX+、アスキス

まずはC &Fのブースへ。

取扱いロッドブランドはルーミス、エピック、ウィンストンで、一番人が集まっていた気がします。

 

一番興味があったルーミスのNRX+ですが、想像した通りかなりパワーがありました。

8番について言えば、自分の使っている旧モデルとアクションはほとんど変わらないと思います。

ほんのちょっとファースト寄りになってるかなって印象。

試投してた人たちはやっぱり「硬い」「ティップしか曲がらん」って言ってましたね。

5番でさえかなりのパワーロッドなので淡水では北海道専用に近いかも。

ただ手に持った感触はさすがにニューモデルだけあってだいぶ軽くなってました。

デザインも万人受けするものでかっこよかった。

聞いた話では、デザインについては親会社のシマノの意見が多分に入ってるみたいですね。

やっぱりGLX、NRXの外観は賛否両論ありすぎたのかなと想像します。

 

左4本がNRX+LP、右3本がNRX +

同じルーミスのNRX+ LP。

トラウトメインの人にはこちらが間違いないかと。

ティップはソフトで全体的にしなやかながら、ミドルからバットはしっかりしている理想的なロッドだと思います。

デザインもシックで明らかにトラウト用をイメージさせるカラーリングになっています。

 

アスキスはちょうどその中間のアクション。

同じブランドの同じ番手でもアクションが全然違ったのは面白かったです。

NRX+はバリ硬、アスキスは硬め、NRX+LPが普通、ってところでしょうか。

ソルト用に6番が欲しかったんですが、自分の用途では個人的にはアスキスが一番使いやすそうかなと思いました。

まあ買えないんですけど。

ただ、6番までのモデルはNRX+もアスキスも全部リールシートがウッドなんですよね。

だからと言って実釣に支障があるとは思いませんが、ソルト=金属のイメージがついてしまってるのは僕のアタマがメーカー戦略に洗脳されてるからだな。

 

続いてすぐ隣に置いてあったウィンストン。

うーん、正直、ほとんど印象に残ってません。

ソルトウォーターAirを手に持って振ってみましたが、第一印象はもっさりというかあまりシャープさは感じられず。

飛び抜けて軽いというわけでもなく。

ラインを乗せて振ってもその印象を大きく変わるものではありませんでした。

デザインは大好きなんですが。

 

逆に想像以上に良かったのがEPIC。

低番手のファストグラスを振らせてもらいましたが、グラス特有のダルさや重さは皆無です。

かといってカーボンとは明らかに違う感触。

カラーリングも明るい独特なもので使っていて楽しくなりそうです。

また、エピックと言えばグラスのイメージでしたが、カーボンロッドも置いてありました。

5番と6番。

で、これらが多分この会場で一番軽い5番ロッド、6番ロッドだったと思います。

その分若干パワーに不安があるように感じましたが、それはちょうど試投していた時に強風が吹いてて僕の腕ではうまく投げられなかったからかも。

とにかくいろんな意味でユニークなロッド群を揃えていたのがエピックでした。

 

ブースを移ってティムコへ。

ここではオービスとLOOPのロッドを振ることができました。

オービスのヘリオス3はかなりいいなと思いました。

長距離用の3Dとプレゼンテーション重視の3Fがあり、どちらもその名の通り非常に軽くしなやかですが、きちんと番手通りのパワーは持ち合わせていて、非の打ち所がないという印象。

一点だけ、あのデザインはいただけない。

ヘリオス2はとても美しいロッドだったのに。

ただ、それでもこのロッドを買ってその性能に後悔するということはまずないと思います。

なぜほとんど話題になってないのか不思議なくらい良いロッドでした。

 

右の1本が7Xのプロトモデル

LOOP。

ブランクが7角形というオリジナリティ溢れる「7X」ですが、プロトモデルしか置いてありませんでした。

また、僕が手に取ることができたのは9.6ft、6番というモデルだったので、他のロッドとは比較もできなかったのも残念。

来年に期待かな。

 

最後、スコットのセクター。

なんかひっそりと置いてあって危うく見逃すとこでした。

代理店マーベリックのブースは入り口近くの目立つ場所にあったのに。

ソルト専用モデルだからトラウトフェスタじゃ扱いも軽いんでしょうか。

しかしながら、これが物凄く良かった。

特に9ft8番。

セクターの各モデルについては、ハーミットさんのブログにプロの視点から非常に詳細かつ的確なインプレがあるので、ぜひそちらをご参照いただきたいと思います。

 

Scott Sector 908-4 外見はいたってシンプルです

こちらはあくまで個人的な感想ですが、セクター9ft8番はオートマティックなロッドという印象。

ソルトモデルとしては柔らかい部類だと思いますが、バランスがいいのかアクションのせいか振ってみると自然とキャストから無駄な力が抜けます。

で、フォルスキャストしているうちにロッドが適切なタイミングを教えてくれるような感じでループを作ることができる。

こういう感覚は初めてだったんでかなり驚きました。

向かい風の中、全く力むことなく自然にフルラインが出ていました。

やっぱりNRXでは曲げようという意識のあまり余計な力が入ってたんだなぁと思います。

ヤバイ、欲しい。

知らぬが仏だったか。

 

思い思い気になったロッドを試す人々。

ロッドの試投は以上で、あとは物品販売を回ってみました。

現地に着いたのが昼近くだったんで、人気のあるもの、目玉商品はあらかた売れてしまっていたようです。

ただそれでもかなりの激安で売り出されていたのはわかったんで、ちょっと失敗したな、と。

来年は開場と同時に入るようにしなくては。

 

もう一つの心残りはダブルハンドロッドに触れなかったこと。

以前から興味はあるものの、使う機会も少ないだろうと手が出せていないダブルハンド。

こちらもアスキスのジャパンモデルとグローバルモデルがずらっと並んでいて自由に比較可能という贅沢な状況だったのに、良し悪しも何もわからず手が出せない。

せっかく多摩川沿いに住んでるんだから、練習して来年はぜひダブルハンドにもチャレンジしてみようと思います。

 

とにかく色々なロッドを振ることができて満足のトラウトフェスタでした。