フライフィッシャーの最新号を買ってきました。
特集は「フライライン大宇宙」。
いいタイトルですね。
おそらく初心者にとってけっこうなハードルとなるのがこのフライライン。
僕もまだまだよくわかってないところも多いので、どんな特集に仕上がっているか、タイトルからけっこう期待して手に取りました。
でも思ったとのとはちょっと違う。
ラインメーカーのブランドヒストリーと現行品のスペック紹介がメインで、なんというか、カタログの詳細解説みたいな感じでした。
ラインコアについてやフライラインQ&Aみたいな部分もありましたが、割かれたページはごくわずか。
個人的にはこっちをメインにして欲しかった。
具体的なメーカーでいえばサイエンティフィックアングラーズとエアフロがメイン。
SAのラインはよく使っているので役に立った部分もありましたが、同じく好きなRIOのラインは色々とシガラミがあるのか、残念ながらほぼ記載なし。
正直なところ、タイトルから期待した内容ではなかったです。
確かにフライラインは宇宙のように複雑かつ混沌としている世界。
それを雑誌という限られた誌面で全てを解説するのは無理があったかも。
どうせカタログ的にやるなら渓流用の#3と#4のフローティングだけじゃなく、より複雑なシンキングのことももっと取り上げて欲しかったかな。
ただ、今年リニューアルしてからのフライフィッシャー誌はけっこう好きです。
ここ数年のFF誌といえば、知らない誰かがどっかの渓流で尺釣った的な釣行記が大半を占めてたりと興味を持てない記事ばかりだったのが、新しくなってからはより実践的な内容になったような気が。
鱒&渓流偏重から、ソルトフィールドやタックル紹介などのページが以前より少し増えたように思います。
日本において、フライといえば未だトラウトであり渓流である人がほとんどの中、チャレンジングな取り組みだと思いますが、ぜひこれからもこうした誌面作りを続けていただきたいと思います。
今号では、スコットの新しいソルトロッド「セクター」の開発経緯が面白かった。
旧モデル「メリディアン」は、イエローストーンアングラーズの名物コーナー「ShootOut」で、2016年に8番部門で一位を取ったほどのロッド。
それをたった3年で廃盤にした経緯が載ってました。
スコットは割と開発スパンが長めのメーカーだと思っていたので、メリディアンの早々の廃盤は疑問に感じていたところですが、それがクリアになりました。
フライ業界において最新モデルのインプレ情報はネットを含めほとんどない現状、こういった記事はありがたいです。
次号は、年明けの発売で時期的にもタイイングの特集なのかな。
雑誌としては2000円はかなり高額な部類なのでほとんど立ち読みで済ませてましたが、ここ最近の3号分は応援の意味も兼ねてちゃんと購入して読んでおります。
ただ「フライの雑誌」と同じタイミングで出すのはちょっとやめてもらえませんかね。
二つしかないフライ専門誌なんだから、楽しみの機会を分散させて欲しいもんです。