自分のブログもまともに更新してないくせに文句つけるのもナンですが、フライフィッシャー オンラインがほぼ全く更新されてませんね。
いや、正確に言えばアップされていることはされてます。
ただそれが、リンクしているブログが更新されました、みたいな通知ばっかりで自前の記事はほぼ無し。
実質的にポータルサイトみたいになってます。
問題は、有料メンバーを集めてるってことです。
フライフィッシャー編集部が少ない人数でやりくりしてるんだろうなってのはなんとなくわかるんですが、曲がりなりにもサブスクで毎月金取ってる以上、それなりのサイトにはしてほしいもの。
渓流ベストシーズンにもかかわらず、3月の解禁以降、まともな釣りの記事は片手で数える程度。
有料会員向けの記事なんて、5月6日の更新が最後で、しかもそれは昔のDVDを見られるようになりました、って話です。
つまりまっさらな新規の情報はここ数ヶ月のところ皆無。
自分は以前、3ヶ月ほど有料会員になってましたが、あまりにも割りに合わないんで退会しました。
昔のコンテンツ動画とか面白いのは結構あったんですが、それらを一通り見終えた後は毎月700円で得られる情報があまりにも少な過ぎる。
また見返したいなぁと思うものもありましたが、それだけのために再度登録するのが躊躇われる現状です。
記事書く人がいないなら、いっそのこと読者からの投稿形式にしちゃったほうが更新頻度も上がって、まだ見る人も増えるんじゃないですかね。
でも、それにお金を払ってまで見たいかと自問自答したらやっぱり疑問符がつくな。
コンテンツに力を入れないのは、もはや収益を見込めないと諦めたから?
商売にならないほどフライの市場は小さいのか?
実際のところ、2021年現在、フライ人口というのはどれくらいいるんでしょうか。
この辺は日本でフライ業界を背負って立つティムコの決算資料が非常に参考になります。
まず釣り人口について。
公益財団法人日本生産性本部の「2020レジャー白書」に基づいたデータによると、2019年時点の釣り参加人口は670万人。
2011年は930万人なので、たった8年で3割近くも落ち込んでいます。
ただ、これは登山などアウトドア系のレジャー全般で見られる傾向のようで、少子高齢化で経済全体が縮小傾向にある日本では致し方ないことでしょう。
減ってるのはフライ人口だけではない。
しかし、フライの場合、ルアーなどと比べて年齢層が高いことは周知の事実。
今後、新規の導入が増えない限り、減少スピードは加速する一方です。
続いて、釣種別国内釣具市場が載っています。
これによると、フライ用品の釣具市場に占める割合はわずか1.3%。
額にして18億4千万円です。
一方、市場の約6割はルアー関連が占めていて、その金額891億円。
その昔は「ルアー・フライ」と一まとめにして呼ばれてたこともありましたが、そこにはすでに埋めようのない格差があります。
しかもその差は広がる一方で、これも先程のティムコの資料によると、2014年を100としたとき、ルアーは34.6%伸びているのに対し、フライは14%減っています。
たった5年で。
残念ながらフライの市場性が薄いことは誰の目にも明らかですね。
では、これらのデータからフライ人口を推定するとどれくらいになるのか?
ヘラや鮎といった釣種によって一人当たりの釣り人が道具にかける金額は違うと思いますが、フライについていえば、タックルやマテリアルの高額さを考えると、全ジャンルの平均よりも消費額は高い傾向にあると推測されます。
それでも市場におけるフライ用品の比率が1.3%であることを考えると、フライを嗜む人の比率が、釣り人口の1%を越えることは無いと見ていいんじゃないかと思います。
計算しやすいように仮に全釣り人口の1%とすると、670万×0.01=67000人。
フライ用品の市場18億4千万円を67000人で割ると、1人あたりの年間消費額は27462円。
ちょっと少ない気もしますが、消耗品しか買わない人も当然いるわけですから、当たらずとも遠からずってとこでしょうか。
この辺りは完全に推測の域となってしまっていますが、どんなに多く見積もっても10万人を越えているということは無さそうです。
やっぱり6−7万人ってところがいい線じゃないかなって思います。
もちろんティムコやつり人社はある程度正確な数値を把握しているはず。
そして、当然フライフィッシング業界で商いをすることの難しさを百も承知でしょう。
それでも撤退することなく、市場を牽引してくれていることには感謝の念しかありません。
特に唯一のメディアであるフライフィッシャーには踏ん張ってほしい。
コロナ禍、出版不況、失われた30年。
幾多の困難に阻まれ、明るい兆しさえ見えない状況は重々承知の上ですが、右肩下がりのフライに関する指数を上向きにするにはメディアの力は不可欠です。
このまま行けば、ゆくゆくは国内にフライ用品を扱うメーカーが無い、なんて状況になってもおかしくないわけですから。
ちなみにフライフィッシャー誌の発行部数は50000部とのこと。
ワタクシは次の号も買って、実売数向上に貢献する所存です。