山と河が僕の仕事場 フライの雑誌社

「海フライの本2」の著者、牧 浩之さんがフライの雑誌にて連載されていた記事をまとめたエッセイ集。

ベイサイド、川崎でソルトフライを楽しんでいた著者が、宮崎県は霧島岳の麓、高原町に移住してからの暮らしと、そこで起きる出来事が読みやすい文体で語られています。

移住の経緯やそれによって大きく変化した生活を中心に書かれた第一作と、猟師として成長を遂げ宮崎での生活にすっかり馴染みながらも忙しい日々の様子が綴られた第二作があります。

 

筆者はフライフィッシャーなので、獲ったシカやカモはもちろんマテリアルへと変わります。

なので、肩書きは職業漁師+西洋毛鉤釣り職人。

CDCやキュウシュウシカのヘアなど、獲物の一部はネット上で販売されています。

 

自然に囲まれた生活に憧れる釣り人は多いと思いますが、色んなシガラミを捨てて実行に移せる人は少ないでしょう。

まずは著者の行動力に驚かされます。

そして、その持ち前の行動力で様々なことにチャレンジしていく姿からは学べることが多々あります。

 

この画像は第二作のもの。

でも、そんなことより何よりとにかく面白い!

おそらく読み始めたら、一気に最後まで行ってしまうはず。

釣りに関しての記載はそれほど多くはなく、どちらかというとメインは猟師としての生活なのですが、引き込まれること間違いなしです。

 

新型コロナの影響で大きく変わりつつある我々の生活。

著者のように、変化に対応しながら日々を楽しむことのできる生きる力がこれからの世界では必要となってくるのかもしれませんね。