発売は2008年か2009年だったはず。
しかしながら、ルーミスの代理店C &FのHPにはアスキス、NRX +らのニューモデルと並んで未だ掲載されているバリバリの現行品、GLX クロスカレント。
出たと思ったらすぐにディスコンとなる製品が多い中、これほど長寿なロッドというのはなかなか貴重な存在ですね。
ただ、発売時はフラッグシップだったこのロッド、カタログ落ちこそしていないものの、今では上から3番手の位置付けとなっています。
1000ドル超ロッドのアスキスがハイエンド、2番手がNRX +、その次がGLXクロスカレントですね。
さて、そのGLX CC、発売開始時からだいぶ時間が経っているせいか、ほとんどインプレ的なものを見つけられません。
そこで自分の持っている7番、FR1087-4について紹介したいと思います。
その前にルーミスのモデル名表記について。
アスキスやNRX plusなど新しいロッドでは変更されてますが、古いモデルの表記はちょっとわかりにくいものでした。
なので簡単にご説明。
最初のFRは「Fry Rod」の略です。
1087の最初の三桁、「108」はロッドの長さを表しています。
単位は「インチ」。
1インチは2.54センチなので、108インチは274.32センチ、すなわち9フィートのロッドです。
「108」の後の「7」はロッドの番手を表すので、7番ですね。
ハイフン後ろの「4」はピース数で、4ピースの意味です。
もともとGLXは3ピースだったらしいですが、のちに多くのロッド同様、4ピースとなったようです。
さて本題のインプレ。
僕は性能より見た目から入るタイプです。
なのでまずはロッドデザインについて。
そのエキセントリックなデザインについて噂には聞いていたものの、実際に手にしてたときの印象はやっぱり「・・・」でした。
一目惚れはありえないレベルです。
最初に視界に飛び込んで来るのはメタリックグリーンに輝くリールシート。
多種多様なリールが世に出ているにもかかわらず、このシートにマッチする見た目のリールはあるんでしょうか。
スティーブ・レイジェフから無理難題をふっかけられている気持ちになります。
続いて渋すぎるモスグリーンのブランクと臙脂色のガイドラッピング。
アメリカでソルトフライと言ってまず思い浮かぶのはフロリダでありカリブ海。
青と白に囲まれた世界がメインフィールドのはずです。
なのに、なぜそんなフィールドで使うことが想定されたこのロッドを、こんな枯れたようなコスメにしたのか?
ともかくオリジナリティーに溢れるロッドデザインとなっております。
NRXは見ているうちに慣れましたが、GLX CCは未だその域に達してません。
しかしながら、コイツと付き合っていこうと覚悟を決めると悪いところではなく良いところに目がいくようになります。
いや、ロッドはやはり見た目よりも性能ですね。
何と言ってもアクションはこのロッドが一番好きなんです。
GLXクロスカレントの特徴でよく言われるのが繊細なティップと強靭なバット。
手持ちのNRXは8番なので直接比較はできませんが、GLX CCはティップがよりしなやか。
ソフトでしっかりと曲がってくれるので、ラインのノリがわかりやすい。
まあこれも手持ちが7番のせいかもしれませんが、ショップの人に聞いても同じようなことを言ってました。
6番も振らせてもらったことがありますが、やはりしなやかという印象でパツパツロッドではないです。
未だディスコンになってないことからも、かなり完成されたアクションなのかなと。
NRXより自分には向いているように思います。
最近のソルト用ロッドは硬めなものが多く全体が棒のようなロッドもある中、このGLXは非常にキャストフィールが良いです。
30ヤードのフルラインは余裕。
バッドまで曲げられるようなキャスターであればその性能をフルに引き出すことができるはずで、遠距離攻略用のロッドとして評価が高いのもうなずけます。
ただやはり最新鋭のロッド群と比べるとかなり重い。
このあたりは1世代前のロッドという印象は否めません。
7番くらいなら実用に支障はありませんが、12番を持ったときはビビるくらい重かったのが印象に残ってます。
バットの太さも手伝ってかなりの重厚感でした。
僕のような体力に自信のない人は、8番以上の高番手を使いこなすのは大変かも。
出たばかりのNRX plusもかなり硬めだったので、ファスト化傾向が強まるソルトロッド。
このGLX CCもいつ廃盤になってもおかしくないだけに、似たようなアクションのロッドをどこか作ってくれないかなぁと期待してます。
デザインは全然変えてもらってかまわないんで。