先日廃盤になったG.loomisのNRX。
てっきりアスキスが後継種になるんだと思ってましたが、このたび満を持してNRX +が登場。
これでようやくルーミスの考え方が明確になったような気がします。
NRXが世に出てもうすぐ10年。
新陳代謝の激しい釣具業界にあってNRXは廃盤まで高い人気を誇っていましたが、同じルーミスから「Asquith」が発売され、フラッグシップのポジションはそっちに引き継がれたかに思われました。
アスキスはご存知の通り、シマノのブランクを使った$1000越えのハイエンドモデル。
同じアスキスでも日本ではシマノが出すJモデルとルーミスが出すグローバルモデルがあってちょっとややこしいブランドですね。
国内モデルのJシリーズはともかく、グローバルモデルは世界的にかなり高い評価を得ていて、2016年の発売ながらすでにしっかりとした地位を獲得しています。
なので、NRXはその役目を終えたゆえの廃盤なのだと思っていました。
しかし、アスキスはあくまでシマノとのコラボモデルというポジションだったようです。
G.loomisにおいてIMXからGLX、NRXへと受け渡されてきた魂が、NRX +へときちんと引き継がれることがわかったことは、ファンにとっては嬉しいニュースだったのは間違いありません。
現時点で、国内正規代理店C&Fデザインのサイトには情報がアップされてませんが、アメリカ本国のルーミスサイトにはすでにモデル名や特徴が載せられています。
ロッドである以上、実際に手に取り、リールをセットアップし、フライラインを乗せてキャストするまでその性能はわからないわけですが、カタログスペックから色々と想像するもの楽しみの一つですよね。
要約してみると、NRX+の特徴は以下のような感じ。
・デザイナーは当然のことながらスティーブ レイジェフ御大
・グラファイトはMega ModulusからMega Modulus +に変更
・NRXのGL7樹脂からNRX +はGL8樹脂に変更
・シングルハンドは、「NRX +」『NRX + LP」「NRX +S」の3モデル
当然といえば当然かもしれませんが、素材の変更によって軽量化がなされているのは従来のNRXファンにとっては嬉しいところ。
他社ハイエンドロッドはモデルチェンジのサイクルが早い分、かなり軽量化が進んでたのでようやくルーミスも軽さの面で追いつけるかと。
アスキスはすでに驚くほどの軽量化がなされていましたが、NRXは耐久性との兼ね合いで落としどころをどの辺に持ってきたのか気になる点です。
モデルは旧NRXのときと同様、ノーマル、ライトプレゼンテーション、ソルトウォーターの3つに、ダブルハンドのスイッチ/スペイを加えた計4タイプ。
ダブルハンドのスペックはNRXのときとけっこう変わってましたが、シングルハンドはあまり変更なし。
ただ驚いたのがロッドのデザインです。
普通です。
というかまとも。
パッと見でカッコいいと言えるレベル。
GLXのリールシートにせよNRXのガイドラッピングにせよ、登場時は多くの人の度肝を抜いた奇抜なデザイン。
それが完全になりを潜め、極めてシンプルかつオーソドックスなデザインとなっています。
NRX +はブランク、ガイドラッピングは黒、スレッドはブルーとシルバーで美しいカラーリング。
リールシートもダークブラウンのウッドスペーサーにブラックのアルミ製スクリューロック。
ソルトモデルなんてリールシートは装飾のないオールブラックでシンプル極まりない。
さらにソルトモデルはストリッピングガイドが、リコイルガイドからチタンSiCに変更となっています。
耐久性重視のリコイルガイドが増えつつある昨今、パイオニアであるはずのNRXが逆行する流れを見せているのはロッドデザインを重視してのことでしょうか。
続いてLPシリーズ。
旧NRXシリーズとは異なり「ライトプレゼンテーション」はオリジナルのデザインとなっています。
ブラウンのブランクにシルバーのスレッド、リールシートはシルバーで明るい茶色の銘木のスペーサー。
典型的なトラウトロッドっぽい色使い。
ある意味、ルーミスらしさがなくなってしまったような寂しさを感じないわけじゃないですが、LP含め新NRX +のデザインは歓迎する人のほうが多いでしょう。
これを書いている2019年10月6日時点では、まだまだ情報が少ないのでとりあえずこの辺にしときます。
実際にショップで実物を手に取ってみることができるのはいつ頃になるのかわかりませんが、試投会があったらぜひ参加したいと思います。
いずれにせよルーミスファン、NRXファンにとっては嬉しいニュースでした。