フィールドに通ってスキルアップを目指すことを目標にした2022年。
行けない理由がない限り、例え短時間でもロッドを振ろうと心に決めて出撃してきました。
1月8日(土)。
これからますます脂がノってくるカマスを釣るべく前回と同じ漁港へ。
ただし、朝マヅメは風が強過ぎてフライじゃ釣りになりそうもない。
予報では夕方には静まりそうだったので、そのタイミングを見計らっての出発です。
現地着は16時。
この日は3連休の初日。
予想していたことですが、いつものポイントは釣り人でいっぱいでとてもフライキャスティングができる雰囲気ではない。
関東近郊でソルトフライが流行らないのはやはりこのあたりにあると思います。
とにかく人が多い。
人が増えれば当然マナーも知らない、ルールも守らない輩も出てきます。
この漁港もギャング釣り禁止なのに平気で目の前に鉛玉をぶっ込んでくるヤツもいる。
カマスで有名な小湊漁港を例に出さずとも、いつ釣り禁止になってもおかしくない。
そんな状況。
それくらい人が多過ぎるのが房総の漁港です。
ゆったりとフライロッドを振り回せる場所というのはなかなかありません。
ギャングにイチャモンつけてますが、知らない人から見たらフライだって同類に見えているかも。
まず持って第一級ポイントには入れない。
夜明け前から占拠すればもちろん場所を押さえることはできます。
ただ、人気ポイントは、ルアーにせよ餌にせよ、常識を持った釣り人は一定の距離を保ちつつも次々に隣に入ってきます。
その常識の範囲がフライと他の釣法で違うだけで。
明らかに場違いなのはロッドとラインと釣り針をブンブン振り回すほう。
つまり我がフライフィッシングのほうです。
向こうには一切の非は無い。
鉄の心臓を持つ強者は別にして、一般常識を持ち合わせた人にとってそこでキャスティングを始めるのはかなりハードルが高いはず。
ワタシも普通の人、と言うよりむしろ蚤の心臓なので、人が立ち去るのを待つことにしました。
誰も帰らず、ずっと場所が空かない可能性もありましたが、幸か不幸か、この日、同じ堤防にいる人は誰1人釣れていません。
釣れるのは遠い対面の堤防の先端に限られているようで、周囲には諦めムードが漂っています。
ほぼ全員カマス狙いのルアーマンでしたが、正攻法のワームやプラグで狙っている人は少数で、多くは投げサビキ。
重たいジグヘッドの上に10本近くのカブラを付けたほぼ引っ掛け釣り。
ギャングではないものの、限りなくグレーな釣法です。
悲しいことにそんな釣りが流行っているようでした。
しかしながら、サカナが居れば掛かるような釣り方でも誰も釣れない。
なので、ある程度予想していた通り、日没を前に徐々に退散していってくれました。
でもカマスは間違いるわけです。
今はちょっと届かないだけで。
対面で釣れていたのだから、タイミング次第で絶対こっちにも回ってくるはず。
たった3回とは言え、短期間でも通っていればそういうことを信じられるようになるもんですね。
しばらくの後、場所が開いたのを見計らってフライをキャストをすることができました。
潮汐アプリの日没時間から少し経ってもアタリはなかったものの、薄暗くなったタイミングで最初のヒット!
その後、1キャスト1ヒットが続き、「やっぱカマスのフライはこうだよね!」とひとり満足していました。
しかし、やはりまた経験の浅さゆえに躓きます。
キャスト、リトリーブまではよかったものの、ランディングと手返しに未熟さが露呈。
ライントラブルに見舞われます。
すでに暗くなってきていたこともあって、その解消に思った以上に時間を取られました。
そして、すっかり日が沈んだ頃にはアタリも無くなり、短い時合は終わってしまいましたとさ。
最初のヒットから時合終了まで、その間わずか15分。
上手い人ならそこからさらに引き出せたかもしれませんが、とりあえず自分の中ではできること、できなかったことがわかって満足できた釣行でした。
でも、やはりサンデーアングラーの自分にとって、もう少しカマスポイントの引き出しを増やさないと出撃の機会が減ってしまうなと痛感した日でもありました。
ただでさえ時化ることの多い冬。
自然環境と勤務体制は変えられません。
釣りやすい風速と風向きに、休日がバッチリあうタイミングなんて限られています。
しかも関東近郊のメジャーポイントは混雑しているのが当たり前で、フライロッドを振れるかどうかはその日の人出次第。
となると、よっぽどの人じゃない限りあえてフライをやろうとは思いませんよね。
地元の人たちの間でも一番カマスが釣れるのはフライだとは周知されてるようでしたが、なかなかやってみようという人はいないようです。
フライをやろうと思ったら、サカナ以前にまずは人がいない場所を自分で開拓するしかありません。
関東のオカッパリ海フライマンの置かれた状況はなかなかに厳しいですが、課題のクリアを楽しんでいくのも今年の目標にしていきたいと思います。