ちょっと前の釣行記になります。
フライのブログで最初の釣行記が鱒じゃないってのもなんですが。
幻の魚?アカメ
長い梅雨も明けて猛暑が到来した7月後半。
釣りには厳しい時期ですが、ベストシーズンを迎えるターゲットもいます。
それがアカメ。
古くは釣りキチ三平時代に幻の魚として一躍有名になり、昨今は怪魚ブームでまた狙う人が増えてるみたいですね。
調べてみると梅雨明けから8月いっぱいが一番いい時期とか。
宮崎県から高知県までが生息域となっていますが、宮崎県ではアカメは釣り禁止の対象。
現状、狙えるのは高知県だけなので、ちょっと前に早めの夏休みで遠征してきました。
フライでアカメを狙うには
実は約10年ほど前にも高知まで遠征したことがあります。
K-TENやらアロウズ レアやら、当時実績のあったデカめのルアーをボックスいっぱいに揃えて。
しかし、魚の気配はプンプンと感じられたものの、結局ボウズに終わりました。
簡単に釣れる魚ではないわけです。
そんなルアーでさえ難しいと言われるアカメ。
それをフライで、となると相当ハードルが高くなることは行く前から覚悟してました。
なにより情報がほとんどありません。
タックルは?
フライパターンは?
リーダーシステムはどんなふうにしたらいいのか?
わからないことだらけです。
なので、おかっぱりは諦めて、色々と教えてもらう意味でもガイド船のお世話になることにしました。
アカメ用フライタックル
まずは準備編として、現地ガイドの推奨タックル。
・ロッド:9ft 10番のシングルハンドロッド
・リール:ディスクドラグ必須。バッキングを多めに巻けるもの。
・ライン:WF-10 フローティングでOKとのこと
・リーダー&ティペット:最低40lbは必要
・フライ:フックサイズは2/0から6/0くらい。ゾンカーでOK。
リーダーは、ちょうどいいのがRIOからターポンやソルト用として何種類か出てます。
ただ、国内ではあまり出回ってないのか今回は入手できず。
なので、リーダーシステムを組んで臨みました。
バット部からフロロ35lb、28lbの順につないで、ショックティペットとして56lbを30cmほどつなぎました。
全長で9ftほど。
あまり長めでなくてもいいようです。
フライでアカメの難しさ
以上、自分なりに万全の準備を期して臨んだつもりでしたが、まあ結果から言うと当然のごとくボウズでした。
船を予約した時点で、あらかじめ「その日は潮がほとんど動かないから厳しいよ」とは言われていましたし、釣果については致しかたないところ。
ただ、フライで釣ろうとしたら相当ハードル高いなぁと痛感した遠征でした。
体力面
まず体力的にキツい。
南の島でのサイトフィッシングのようにキャストは魚を見つけた時だけ、っていうんだったら10番ロッドでも何の問題もないでしょうが、この釣りはただひたすら、延々とキャストを繰り返すのみ。
真夏の蒸し暑い夜、タックルの重さが徐々に体力を奪っていきます。
フローティングラインならまだしも、今回の僕の場合、インタミメインでやってたんで、ラインとフライを水中から引っぺがすのもキツさに拍車をかけてくれました。
フライキャスティングに筋力はいらないと聞いてたけど、ある程度の高番手はやっぱりパワー、特にリストの強さは必要だと思い知らされました。
精神面
続いて精神面でも集中力が続かない。
とにかくアタリがないのが当たり前なので、キャスティング練習と変わりません。
暗い中でのラインやフライの取り回しも、日中とは違ってくるし余計に疲れます。
それを延々と5時間。
潮の動きがあればメリハリもつくんですが、あいにく事前情報の通り、全く潮が動きません。
なので、開始から30分も経つと、惰性で投げて惰性でリトリーブ、という体たらくでした。
また挑戦するか、と言われたら、勘弁してくださいと丁重にお断りすると思います。
ただでさえ釣れない魚を、敢えてフライにこだわって狙うほどのマゾヒストではありません。
まあ色々と学ぶことも多かったので、今回のガイド料は勉強代として納得します。
アカメの姿を拝むために
では、アカメの姿は見られなかったのかというとそんなこともなく。
後日、餌釣りで驚くほどあっけなく釣ることができました。
釣り方へのこだわりさえなければ、さほど難しい魚ではないようです。
あくまでフライのブログなので詳細は省略しますが、高知ではアカメは幻の魚というほど数が少ないわけではなく、いるとこにはけっこういます。
あとは、情報とタイミング次第、ってところはどの釣りにも言えるところ。
絶対にフライで釣ったる!という変態は置いといて、とにかくその姿を拝んでみたいという方は、一度、高知に行ってみることをお勧めします。
釣具店はじめ現地で出会った人から得た情報をもとにすれば、高確率でたどり着くことができると思います。