小型で携帯しやすい熊よけスプレー TW-1000シリーズ

2月に全治3ヶ月の骨折をしてからというもの、すっかりフィールドから遠のいてしまっていたため、ブログの更新も滞っておりました。

すでに日常生活には何ら問題ないくらいに回復しているので、そろそろ源流なんかも行けるかなと重い腰を上げて準備を始めています。


源流といえば怖いのは熊。

そしてその対策といえば熊よけスプレー。

赤いボトルのカウンターアソールトなんかが有名ですね。


熊撃退スプレーの「UDAP」。有効期限が切れてました…


以前はあまり選択肢がなかったように思いますが、今はカウンターアソールト以外にも同効品が結構色々とあります。

僕は、アメリカ森林警備隊採用品とのお墨付きの「UDAP」ってヤツを、以前、道東遠征の時に買いました。

いずれも主成分は唐辛子から抽出したカプサイシン。

その激辛成分を噴射させることで、目や鼻、喉の粘膜に焼けるような痛みを与えて熊を撃退させるわけです。


ただ、これらのスプレー、どれもデカくて重い。

北海道のヒグマならともかく、本州のツキノワグマ相手にわざわざ持っていくのが憚られるスペックです。


ヒグマはアイヌ語でキムンカムイ。漫画「ゴールデンカムイ」で覚えました。


ヒグマの成獣のサイズは、環境省の資料で頭胴長200〜230cm、体重は150〜250kgとされています。

出くわしたら死を覚悟する巨獣、それがヒグマ。

最近話題の「OSO18」なんて体長3m、体重350kgとからしいですから、まさにバケモノです。


一方のツキノワグマは110〜130cmほどと言われています。

世界のクマ類の中では小型の部類。

一度、三重の山奥で車道を走っているのを見たことがありますが、犬か猿と思ったくらいで大きいとは感じませんでした。

戦ったら勝てるとまでは言わないものの、死にはしないだろうとタカを括っています。


なので、嵩張るカウンターアソールトをわざわざ持っていくことはなかったのですが、やはり何らかの対策はしておきたいなと思っていました。

そんな中、源流釣行の準備のために立ち寄った登山用品店で「コレ!」ってヤツを見つけました。


ドイツ製のペッパースプレー、TW-1000シリーズの「ペッパーレディ」


それがカールホーネック社のTW-1000シリーズ。

オレオレジンカプシカムとかいう成分を噴射する護身用スプレーです。


特筆すべきはそのサイズ。

僕が買ったのは一番小さいもので、容量は20ml、直径22mm、長さ105mm、重さ30g。

ベストのポケットに入れて無理なく携行できる大きさです。

フロータントのスプレーとほとんど変わりません。


通常サイズの熊スプレーとの比較。


ドライシェイクスプレーとの比較。


価格も3000円台と手頃だったので即断で購入しました。

カウンターアソールトなんかはだいたい1万円前後しますからね。


調べてみると容量によっていくつか種類があるようで、最小の20mlは「ペッパーレディ」というモデル名とのこと。

他に40mlの「ペッパーマン」、63mlの「ペッパースタンダード」、最大400mlの「ペッパースーパージャイアント」なんてヤツもあるようでした。

欲しくなったのは「トレーニングスプレーツインパック」。

40mlのペッパーマンに、オレオレジンカプシカムという主成分が入っていない練習用スプレーが付属したものです。

実際に使用方法を試せることで、いざという時に多少は慌てず対応できるようになると思うと、こっちにすればよかったとちょっと後悔しています。


付属の取扱説明書。

注意が必要かなと思ったのは、噴霧式ではなくリキッドを飛ばすタイプ、ジェット式であること。

よくあるスプレータイプは広範囲に唐辛子成分が広がるので熊にヒットさせやすいものの、風向きなどの状況によっては使用者も被害にあう可能性があります。

ジェット式の場合、使用者側が被弾するリスクは低いものの熊に避けられたりして命中させにくいかもしれない。

容量が少ない分、外した時のリスクは高くなりますし。

実際にどんな感じで噴射されるか、噴射範囲はどのくらいなのか、やっぱりトレーニング用スプレーで試してみたくなりました。


UDAPなどの多くのスプレーには安全ピンがついてます。


また、安全ピンが無いので誤射を起こしやすいかも。

バッグの中に他のものと一緒にゴチャッと入れたりすると誤って押してしまう可能性が高くなりそうで怖いです。

取り扱いには十分気をつけないと。


とりあえず持っているだけでなんとなく安心感がある熊よけスプレー。

小さなものでも無防備な状態とは気持ち的に雲泥の差があります。

まあ保険と一緒で使う機会が無いのが一番。

「ペッパーレディ、使ってみました」みたいな体験談を書く羽目になりませんように。